ネギは料理の味を引き立てるだけでなく、古くから薬効を持つ食材としても親しまれてきました。私たちが何気なく食べているネギには、体を元気にする驚きの成分がぎっしり詰まっています。
今回は、ネギの健康パワーの源に迫ります。
🌶️ 刺激と力の源「アリシン」とは
ネギを切ったときにツンとくる刺激臭や辛味の源。これこそが、ネギや玉ネギなどのネギ属植物に含まれる「アリシン」です。アリシンは、もともとネギの中に存在する成分が、刻んだり、すりおろしたりして細胞が壊れることで生成される特別な成分です。
このアリシンには、主に以下の4つの驚くべき健康作用があります。
- 抗菌・抗ウイルス作用: 強い殺菌力があり、風邪の予防や免疫力アップに役立つと言われています。
- 血行促進・代謝アップ: 血管を広げて血行を良くし、体を温め、新陳代謝を高める効果が期待されます。
- ビタミンB1吸収を高める(疲労回復):アリシンはビタミンB1と結合し、体内に吸収されやすい形に変化させる働きがあります。このため、豚肉(ビタミンB1が豊富)とネギの組み合わせは疲労回復の面で最強のコンビと言えるのです。
- 抗酸化作用: 体の老化や病気の原因となる活性酸素を除去する働きがあり、アンチエイジングにも貢献します。
💡 豆知識: アリシンは、青ネギでは葉先に、白ネギでは白い部分の外側(表面付近)に特に多く含まれています。
🟢⚪ 白い部分と緑の葉、栄養の役割分担
ネギは、白い部分(軟白部)と緑の葉(青葉部)で、それぞれ栄養の役割が大きく分かれています。この違いを知ることで、料理や健康目的に合わせた使い分けができます。
| 栄養・特性 | 白い部分(軟白部) | 緑の葉(青葉部) |
| 主な役割 | 地中近くで養分・水分を蓄える | 光合成を行う |
| 味の特性 | 甘みが強い、加熱でトロトロ | 香りが強い、やや辛味 |
| アリシン | 多い(外側に集中) | 白より少ない |
| ビタミンA(β-カロテン) | 少ない | 非常に多い |
| ビタミンC | 少ない | 多い |
| 葉酸 | 普通 | 多い |
| 食物繊維 | 多い | そこそこ |
| 糖質 | 多い | 少ない |
| 抗酸化力 | 普通 | 高い |
注目すべきは、緑の葉の圧倒的なビタミン・抗酸化力です。緑黄色野菜としてのパワーを存分に秘めています。一方、白い部分は糖質と食物繊維が多く、加熱することで甘みが際立ちます。
💧 ネギのぬめり:京都で「アン」と呼ばれる栄養の宝庫
ネギを切ったときに出てくる独特のぬめり成分。京都ではこれを大切にして「アン(餡)」と呼びます。
このぬめりは、水溶性の食物繊維などであり、腸内環境を整え、便通改善が期待できる大切な成分です。ぜひ洗い流さずに、ネギと一緒に丸ごと摂るようにしましょう。